あなたが居なくなった日。


今度は私が首を傾げる番だった。

「あれ?もしかして気づいてない?おかしいなぁ。

これは見えるようにしてたんだけど……」

私は右に折った首を、次は左へと折る。

「三咲。僕が三咲にだけは相談したくなかった理由。知りたい?」

新田くんの言葉はパンドラの箱みたいだ。

それを聞いてしまったら、きっと何かが変わってしまう。

でも、それを開けずにはいられないのだ。

「うん。知りたい……」