新田くんに会えないまま、カレンダーは早くも一月を終え二月を迎えていた。 「新田くん、本当にどうしたんだろうね?」 二月の一週目。 その最後の金曜日に、楓は久しぶりにその名を口にした。 楓は優しい子だ。 私が新田くんに会えずに気を揉んでいる事に気づいている。 だから、敢えて新田くんの名前を口にしなくなった。 私に『昨日は会えた?』と聞く事をしなくなっていた。 そんな楓が、それでも新田くんの名前を口にしたのには訳がある。 ついに目の前まで迫っているのだ。