あなたが居なくなった日。


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朝起きると、前日が嘘みたいに空は青く澄み渡っていた。

嘘みたいに見えるけど、それでもちゃんと昨日があった証拠は残っていいて。

排気ガスを吸い、人の足で踏み荒らされた暗灰色の雪が硬く凍って地面に張り付いていた。

「おっはよーう!って、何その潰れたような顔?」

今日は少しの遅れで来れたのかまだ始業のチャイムが鳴る前に楓は登校してきた。

そして発した一言目は私の顔を非難する言葉。

だけど仕方ない。

楓の言う通り、私の顔は酷いもんだった。