あなたが居なくなった日。

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その後、新田くんは照れくさくなったのか歌うのをやめてしまった。

代わりに私はピアノを弾いた。

新田くんに比べて、って言うか比べられるものじゃない程度の音を、それでも自分から弾きだした。

聴いて欲しくなったんだ。

私はピアノが弾くのが好きなんだって。

楽しくて仕方ないんだよって。

それは多分、新田くんが歌ってた時の気持ちと重なっていて。

だから下手でもいいと思えた。

それでも聴いて欲しいって、思った。

そんな下手くそな私のピアノを、新田くんは心地好さそうに聴いてくれていた。