だけど『ふーん?』と、そう言った友の表情は素敵ないたずらを思いついた時の子供みたいに何かに期待を持っている感じだ。 「なんでそんな顔なの?」 「ん?んー。三咲にはまだ秘密」 「秘密って何?怖いんだけど」 「あ、そろそろ一限始まるじゃん!じゃあね、三咲♩」 数少ない私の友は私の話だけを聞き出して、自分のことは秘密にしたまま、逃げるように自席へと戻っていく。 そんな友の姿を私はただ見つめるしかできなかった。