あなたが居なくなった日。


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「ねぇ、やだよぉー」

放課後。

私は友にカバンを奪われて帰れずにいた。

「でもさ?早く行かないと迎えにきちゃうんじゃないの?

その方が嫌くない?」

「だから!その前に帰りたいんだってー」

さっきからこの繰り返し。

だけど他に友達がいない私は誰に助けてもらえるでもなくかれこれ二十分はこの攻防を繰り返している。

教室にはもう私たちしか残っていない。