「とにかく僕は好きだよ」 新田くんの出会った大切な人って誰なんだろう? そこまで突っ込んだことは聞けるはずもないけど、なんだか少し気になった。 「早速……見る?」 話がひと段落ついたから聞いてみた。 本当は買ってきたバーガーを先に食べちゃったほうがいいのだろうけど、お昼にするには時間が早すぎる。 「よろしくお願いします」 新田くんはおどけた口調で、でも、とても綺麗にお辞儀をした。 「綺麗にまとめられてるねぇ」 私の本棚を見た新田くんが言う。