あなたが居なくなった日。


だって『気分が悪い』と零すその声はなんだかとても寂しげだったから。

私の反応は予想外だったのだろう。

そもそも本人が声にしたことを認識してなかったのなら仕方がないが、新田くんは一瞬その額にシワを寄せた。

「私は別に気分は悪くない。

うん、悪くないな。ただなんだか照れくさいって言うかなんと言うか。

一番変化の起こりえないはずの場所でとんでもないことが起きてるからそのことに戸惑ってるって言うか。

うまく伝えられないけどそんな感じ。

それはそわそわはするけど全然気分が悪いとかは感じてないよ」

私って話すのが下手だな。