あなたが居なくなった日。


普通の男の子と女の子の距離感なんて知らないけど、それでも新田くんはたらしの部類に入るはずだ。

だってそっくりなんだもん。

軽率に女の子の頭を撫でる行動も。

その時見せた笑顔も。

そもそもその行動への慣れ方が。

漫画でみるヒーローの男の子のそれと丸かぶる。

「そっか。タコさんウインナー。うん、美味しいよね。

普通のウインナーじゃなくてタコさんってところが三咲ちゃんっぽいや」

ほら。

最初は『佐倉さん』って呼んでたはずなのにたまたま会った二回目である昨日から新田くんは私のことを『三咲ちゃん』と呼んでいる。