あなたが居なくなった日。


「三咲ちゃんは良い子だね」

そして更に後悔。

驚き終わった後の新田くんは不用意に私の頭を撫でたのだ。

この反応は絶対にアホ扱いされている。

っていうか!!!

この距離はダメ!

さっきよりも数歩分近づいた距離が私には耐え難い。

固まる私に新田くんはこれまた輝かんばかりの笑顔を讃えて「あ、ごめんね。つい」と言い一歩下がる。

少し広がったお互いのスペースに安堵しながら浮かび上がってきた言葉は『たらし』の三文字。