あなたが居なくなった日。


「良いことなんてこれっぽちもないよ。

また明日って……私は明日何をしたらいいの?」

「なんだろうね?昨日の私たちみたいな感じでいいんじゃない?」

 きっと敢えてなのだろう。

 友の声があまりにも平然としているから荒ぶらずには至っていないけど、言っている内容はかなりハードだ。

「私には無理だよ。荷が重い。

クラスの子とだって無理なのに知り合ったばかりの男の子が相手だよ?

しかも特進クラス。しかも無駄にきれいなお顔」

「無駄は言い過ぎ」

 楓はケタケタと笑いながら足をぶらぶらと揺らしている。