聞こえてきた言葉に蓋をして何食わぬ顔でさらにもう一歩を踏み出す。 と、新田くんは足を一歩後ろへと引いて体ごと私を覗き込み「明日の十時。図書室で待ってるね」と、恐ろしい言葉を述べた。 そしてから固まる私を放置して倒している上体を真っ直ぐ立て直し「ありがとう三咲ちゃん。じゃあまた明日」とか何とか言って友の待つ図書室へと消えていった。