あなたが居なくなった日。


店員さんが入れてくれた抹茶ラテを受け取る時に上の空の私はそれを受け取りそびれ落としてしまったのだ。

店員さんは抹茶ラテを引っ掛けた私を気にかけつつ汚れた床を拭いて更に新しい抹茶ラテを作ってくれた。

要するに私は自分以外の人に迷惑をかけたのだ。

しかも溢したのは抹茶ラテ。

それを引っ掛けられたシャツは真っ白。

故にこれから更にお母さんにも迷惑をかけないといけないのだ。

「まあいいや。今日は誘った私も悪かった。さっさと飲んで帰ろうか」

ああ。

おまけに親友の楓にまで気を使わせてしまった。

「ごめんね。ありがとう」