ーーー 私は家に帰るとほとんど口を開くことなくやるべき事を片付けた。 ゆっくり考えるいい機会だと思った。 いままでは好きだからってだけでピアノを弾き続けてきた。 でも今日の楽譜を選んでいる楓を見て羨ましくなったのだ。 きちんとした目標や目指すべき場所がある彼女はとても楽しそうに生き生きとしていた。 それに私だっていつまでもこのままでいられない。 否が応でも時間は進んでいく。 そうなれば進路を決めなくちゃいけないし、毎日の勉強だって重点が変わってくる。