「王太子妃の選考基準はどのような?」
エレオノーラが聞くと、ルースはエレオノーラに向き直る。
「私が、テオフィルス様に相応しいと思う女性、それだけでございます」
ということは、最終的な決定権までこの執事がもっているということだろうか。さすがにそれはアディにとっても驚きだった。
「あなたになんの権限があるというのですの?」
ルースの答えが気に障ったらしく、エレオノーラは少し苛立ったような声を出した。
「私は、テオフィルス様に一番の信頼をいただいている筆頭執事です。私の言葉はテオフィルス様のお言葉と思ってください」
言い切った顔は、自分が王太子からの絶対的な信頼を得ているという自信に満ちていた。王太子の寝所にも入れることを考えれば、おそらくその言葉は嘘ではないだろうし、ルースの言葉や態度からも、それを誇りに思う気持ちが伝わってくる。
エレオノーラが聞くと、ルースはエレオノーラに向き直る。
「私が、テオフィルス様に相応しいと思う女性、それだけでございます」
ということは、最終的な決定権までこの執事がもっているということだろうか。さすがにそれはアディにとっても驚きだった。
「あなたになんの権限があるというのですの?」
ルースの答えが気に障ったらしく、エレオノーラは少し苛立ったような声を出した。
「私は、テオフィルス様に一番の信頼をいただいている筆頭執事です。私の言葉はテオフィルス様のお言葉と思ってください」
言い切った顔は、自分が王太子からの絶対的な信頼を得ているという自信に満ちていた。王太子の寝所にも入れることを考えれば、おそらくその言葉は嘘ではないだろうし、ルースの言葉や態度からも、それを誇りに思う気持ちが伝わってくる。



