アリス道

私がそれを聞くと二人は顔を見合わせた





「知り合いっていうか…」

「なぁ…」





え…?

なに?そんなに言いにくい関係なの?!





「でも…こいつってまさか…」

「いや…それしかないでしょ」





な…なにが?!

私が…なんなんだろう…






「お前…なんでここに来たかわかるか?」

「へ?」





ここに来た理由?





「わからない…」

「じゃあ教えてやるよ」






“アリス…アリス…



貴女はアリス”






そんな声に導かれてここに来た





「お前はアリスなんだよ」




まさか
その言葉をもう一度言われるなんて思ってもなかった




意味のわからないキーワード




“アリス…”





あの声はいったいなんだったのか…


私がアリスってなんの事なのか…


ここはどこか…


この人達は誰なのか……




私はそんなたくさんの疑問抱えて……





「ア…アリス?」


「この国のアリスは我が儘でな、知らない人間を勝手にアリスにするんだ」

「ハァ?」

「そして今回選ばれたのが…杏…お前だよ」
「はぃ?!」

「元の世界に戻るには…」


「も…戻るには?」

「「我が儘アリスを取っ捕まえる」」




なにも知らないこの世界で
我が儘アリスを探す…そんな不思議な冒険が今始まったのです。