「うわぁーん!!」


「ハハハ…そんなに泣かないでよ杏ちゃん」


「だって…だって…」


「たかが卒業式でしょ?」



「されど卒業式です!!」




今日はうちの学校の卒業式…


私は大好きな凜先輩とのお別れが辛くて辛くて……

号泣してます。






「先輩はぁ…グスッ…優しくて…明るくて…グスッ…大好きでしたぁー…」



「…優しく明るくなれたのは…あたしだからじゃないんだよ」


「へ?」



「あ!!いや、なんでもない!!ごめん!こっちの話し!!」





明るくて…優しい安藤凜先輩は時々


なにかを思い出したように優しく笑う



そんな凜先輩がなにを考えてるかわからないけど、私は大好きだった。






「でも私は凜先輩みたいになりたいです…グスッ」



「…なれるよ」





また凜先輩は優しく笑った


なにを思ってるのかな?





「じゃあ…このリボンあげるから。今日はとりあえずお別れね?」


「あ…ありが…うわぁーん!!お別れなんて言わないでくださいー!!!」





凜先輩がよく鞄に着けていたリボンをもらい私は大号泣した


だって…先輩がお別れなんていうから…!



私は先輩とさよならをして家に帰り始めた。