「はい、東和救急救命センター」 谷岡先生が受話器を取った。 「こちら、救急指令センターです。患者の受け入れお願いします。……」 「分かりました!」 電話を切った谷岡先生が、叫ぶ。 「医局長!受け入れお願いします」 「よし、南條先生、お願い出来ますか?」 「はい!」 私の救命医師としての、初日が始まった。