先生の後を追うと、人だかりが出来た場所が目に入った。

その先に倒れている男性と立ち尽くしている女性。そして中元先生が救護に当たっていた。

周りで、救急車は?早く!と声が聞こえる。
その場についた私は、警備員が目に入り、すぐさま声をかけた。

「AEDをすぐに持って来てください。それと救急車を呼んで!」

「は、はい!」

そして、すぐに救護に当たっていた先生に声をかけた。

「先生、状態は?」

先生は、胸骨圧迫…(心臓マッサージ)を続けながら、死戦期呼吸が見られたことをすぐさま、私に告げた。

「先生、変わります。今AEDと救急車を頼みました」

「分かった。続けれるか?辛くなったら変わるから」

私は大丈夫と、頷いた。
数分して、さっきの警備員がAEDを持って走ってきた。

「救急車5分で到着します!」

先生はAEDを受け取ると、その場で素早く装着の準備をした。まだ倒れた男性の呼吸は戻っていない。私は躊躇する事なく、気道を確保し、人工呼吸も合わせて行った。

「離れて!」

パッドの装着が終わった先生が、電源を入れて、叫んだ。