「それに俺たちがいつも命をかけて守っている海を、嫌いなままでいてほしくない。……俺が送った写真を見て少しずつでもまた好きになってくれたら嬉しい」

「織田くん……」

「――なんて、な。完全に俺のエゴだけど。……海と同じように、俺のこともゆっくり好きになってほしいんだ」

あぁ、もう……。どうしよう。さっきから胸がギューギューに締め付けられて痛い。

痛くて苦しくて、呼吸をするだけで精いっぱいで言葉が出てこない。

そんな私に彼は続けた。

「婚活パーティーの告白の時、『友達からはじめてほしい』って言ったけど、やっぱり俺……滝本に自分のことを好きになってもらいたい。今日、一日一緒に過ごして強く願った」

一呼吸置き、甘い瞳で言葉を紡いでいく。

「高校三年間、同じ教室で過ごしてきたのに、十年近い時を経て初めて知ることばかりだった。好きな映画や食べ物の好み、考え方。それと仕事に対する思いに、あぁ、俺はやっぱり滝本のことが好きだなって再認識させられたんだ」

熱くて甘い想いにクラクラしそう。