焦れ恋ロマンス~エリートな彼の一途な独占欲

信じられなくて口に出してしまうと、すぐに彼は「本当」と言う。

「でも、こうやって滝本と笑い合っているとさ、緊張している時間が勿体なく感じる。……だからこれからは緊張しないようにする」

私に向かって宣言する織田くんに、また可笑しくなって笑ってしまった。

でもそっか、織田くんも緊張していたんだ。今日誘われてからずっとソワソワしていたけれど、織田くんも同じだったのかな?

そう思うと彼の言うように、緊張しているのが勿体なくなる。きっと織田くんとは会える時間が限られているんでしょ? 一年の大半を海で過ごしているって言っていたし。

だったら今、この時間を大切にしないといけないよね。

その後、注文した料理が運ばれてきて、映画の話をしながら楽しいひと時を過ごしていった。



「織田くん、これなんかどう?」

「え、それ俺に似合う?」

「絶対似合うと思う!」

食事後、やって来たのは近くのショッピングモール。普段、あまり服を買う機会がなくどんなものがいいかわからず、買い物に付き合ってほしいと言われたから。