焦れ恋ロマンス~エリートな彼の一途な独占欲

みどりにも太鼓判をもらったし、おかしくないよね? 気合い入れ過ぎとか思われないよね?
何度も鏡の前で確認しては、自分に言い聞かせてしまう。

「本当……いつぶりだろう、こんなにオシャレしたのは」

陸人と付き合っていた時はもちろんオシャレしていたけど、交際期間が長くなればなるほど、手抜きになっていた気がする。

そういえばスッピンで会っていたこともあったよね? そう思うとなんか、陸人に浮気された理由にも今さらながら頷ける。

結局は私が悪かったのかな。

すっかりナーバスになっていると、時間は刻々と過ぎていて気付けば約束の時間の三十分前。

「嘘、もうこんな時間!?」

慌てて戸締りを確認して家を飛び出した。



織田くんとは私の家から一番近い駅の改札口に、十時に待ち合わせをしている。

どこに行くか織田くんが考えてきてくれると言っていたけれど……どこに連れていってくれるのかな。

久しぶりのデートに浮足立つ。

みどりの言葉を思い出し、ただ遊びにいくだけと自分に言い聞かせては胸の高鳴りを必死に抑える。