「ち、違うから! 彼は高校の同級生だったの」

「え? 高校の? 嘘、なにそのミラクル!」

今度は違う意味で興奮し出したみどり。

「それはもう運命の再会でしょ! いい感じだったし、最後の告白タイムの時に杏に告白してくれるんじゃないの?」

より一層ニヤニヤしながら言うものだから、居たたまれなくなる。

でもすぐにみどりもひとりの男性といい感じだったのを思い出す。

「私よりもみどりでしょ? ずいぶんといい感じだったじゃない」

すぐさま反撃に出ると、みどりは舌を出しておどけてみせた。

「あ、見られちゃった? いや~年上の人なんだけど、意気投合しちゃって。お互い、うまくいくといいね」

「……うん」

頷いたけれど、まだ答えなど出るはずもなかった。

その後、抽選会などを挟みながら時間は刻々と過ぎていくたびに、緊張が増していく。

織田くんは本気なのかな? 私と恋愛したいだなんて。それに織田くんなら、私よりもっといい人がたくさんいるのに。

グズグズとそんなことを思っていると、あっという間に最後の告白タイムを迎えた。