「織田くん……私は織田くんがこうしてそばにいてくれるだけで充分だよ」

「――えっ?」

「織田くんがどんな仕事をしているのか、ちゃんとわかっているから。だから気にしないでほしい。こうして一番に会いにきてくれて、ずっとそばにいてくれたら私はそれだけで幸せなの」
「滝本……」

「本当だからね?」と伝えるように、自分からギューッと織田くんに抱き着いた。

すると聞こえてきたのは少しだけ早く脈打つ胸の鼓動。

こうして織田くんの存在を感じるだけで、私は安心できる。幸せな気持ちになれるんだ。

そんな私の想いは彼に伝わったようで、織田くんもまた私の身体を強く抱き寄せた。

「じゃあ今日はずっとこうしていよう」

「……うん」

織田くんは今日は休み。私も昨夜のうちに門脇部長に連絡をして今日は休みをもらっている。

その後、ふたりのお腹が鳴るまでずっとベッドの中で過ごした。