思い出せば思い出すほど恥ずかしくなり、叫びたい衝動に駆られる。

すると彼は私の身体を抱き寄せ、耳元に顔を寄せて囁いた。

「なぁ、滝本……もう一回してもいい?」

「……えっ!?」

耳を疑う話にギョッとし布団から顔を出すと、織田くんは必死に笑いを堪えていた。

か、からかわれたんだ……!

先ほどとは違った恥ずかしさに襲われ、涙目になる。

「もう、織田くんってば酷い」

「悪い、滝本の反応が可愛くて……。でも昨夜の滝本も可愛かったかな」

「もう、また……」

サラリとまたこっちが恥ずかしくなるようなことを言う彼を、ジロリと睨む。

なのに織田くんは愛しそうに私を見つめるものだから、次第に怒りもどこかへいってしまう。

「あと少しだけ……」

そう言うと織田くんはまた私の身体を抱きしめた。

ゆっくりと部屋の中には朝陽が差し込んできた。……そろそろ離れなくてはいけない時間が迫っている。

少しでも彼のぬくもりを身体に刻んでおきたくて、私も大きな背中に手を伸ばし必死にしがみつく。