さっきの凹みは、お弁当のおかげでどっかに消えた。やっぱこの時間が一番幸せ!

そう思えたのも束の間。

(「それホント!?うわぁ。ちょっと酷いよねー。」)
「ん!?この声‥まき?」
私は慌てて降りようとしたが手遅れ‥。しょうがなく、影が映らないようにその場に寝転がって、息を潜める。

ガチャ。
‥!!
遂に屋上の扉が開く。
本当はこんなことしたくないけど…降りようにも降りられない状況だ‥。<ゆうな>
「でもさ、夜中でしょ?出るには補導されそうじゃん?」

<なつみ>
「ん~。だって超近所なんだよ?しかも街灯一つと土手の景色位の殺風景で、警察どころか人も通らないよ。」

<まき>
「それなら尚更許せん。友達なら飛んでくもんでしょ?」

<ゆうな>
「え~。タイミング悪かったとかあるかも。」

<まき・なつみ>
「‥‥‥。」

<ゆうな>
「なんてね!(汗)ほら、時間終わっちゃうよ。お弁当食べようよ!!」

(私‥昨日なつみから電話きた‥。今の話は多分‥。)

私の話だよね。
昨日、なつみに相談があるからって頼まれたが、時間も時間で、親を振り切るのが無理そうだったから断ってしまった。
影で言わなくても‥。

<なつみ>
「それに最近さー、かのんの性格変わった。前の方が良かったって時々思うんだよねー。」
<まき・ゆうな>
「あぁ~。」
「なんか分かるかも。」
「疑問に思うときあるよね。」