目から次々こぼれ落ちた涙さえ、見えない程真っ暗な足元。
小さな光を追いかけては、届く前に消え振り出しから動けない。
「‥助けて。」
呟いた声は勿論、不安が募り震えた声を張り上げて必死に叫んだ声もが、闇にのまれていく。
(どうして…)
何度も襲いかかる闇に、感情は薄らぎ、体力も失われていく。
(きっと私、このまま死んでしまう‥)
意識が朦朧とする中、ヤッパリこんな終わり方駄目!と思い慌てて瞼を開けた。
(わっ!!‥‥‥あ…れ?)
目を開けたそこには、いつもの屋上に向きが変わった日差し。
手には汗。頭を乗せていたカバンには涙の跡。
‥今の・・・夢?