クリスマスの次の日、メグちゃんから“世良とどうだった?”と期待をよせたメールが届いた。


瑠美さんのこと、そしてわたしはこの恋に終止符を打ったことを話した。


メグちゃんはあまり納得していないような様子だったけれど、瑠美さんのことを考えるとそうするしかないという結論に達したようだった。


わたしの考えは正しかったと思う。

瑠美さんのことを傷つけてまで世良くんと恋人になったって、きっとわたしたちは幸せになれない。


わたしは次に、進む。


世良くんへの気持ちを一瞬で消すことなんてできないけど、きっと少しずつ風化していく。


だって、世良くんと瑠美さんは10何年も思い出があるけれど、わたしと世良くんは、約2ヶ月の思い出しかない。


そんな短い思い出なんて、幻も同然だ。


世良くんと過ごした日々なんて──最初から、なかったのかもしれない……。


それならば、わたしはこの先、だれとファーストキスをするのだろう──。