「凄い・・。
キレイ・・・。」
「絶景だろ?
これを見ながら降りて、
またこれを見ながら帰るのが俺達サンタの毎年の楽しみなんだ。」
ムサシと酔っ払い女の眼下には、
イブの街を彩るイルミネーションの他、
たくさんの家々の明かりが彩る鮮やかな街並みが映る。
ソリを引くトナカイも、普段は直行直帰するこの国の夜空を嬉しそうに駆け回った。
「・・・・・・・・・・・。」
「・・・・・・・・・・・・。」
「・・・・・・・・・・。」
眼下の景色に驚嘆の声を上げながら愉しんでいた酔っ払い女だったが、
少し・・また少し・・口数が少なくなってきた。



