―――――― 森を抜け、もう少しで船が停まっている漁港に出ようとした時でした。 桃太郎と犬の視界に、1つの影が映りました。 目を凝らしてその影をよく見ると、 それは仰向けでピクリとも動かない1匹の猿でした。 「・・・生きてるのか?」 桃太郎の言葉と同時に、 犬が猿の元まで駆け寄ります。