「ちぃちゃんは………入院してるみたい。」

「入院⁉」

「骨折したんだって。」

「それで………どうして………そんな離れた場所で入院なんだ??」

佐伯市民病院といえば、ほぼ隣の県に近い病院だ。

骨折なら、たとえ救急車に乗ったとしても………

この辺りにいくらでも大きな病院はある。

「詳しいことは……お姉さんにも分からないらしいけど
連絡が取れないのは………充電器がないからだとか。
遠すぎて、仕事をしているお姉さんには見舞いに行けないらしい。
行くでしょ?
車を取りに行こう。
校長には生徒が入院したといえば大丈夫だから。
俺が担任で良かったね!」

極力明るい声を出してくれる樹だが…………

アイツもかなり心配していることは……瞬きの多さで感じる。

「…………………サンキュー。」