「私のことなんて放っておいてよ!」



『放っておけるわけねーだろ!』



「なんでよ!!」



『お前が好きだからだよ!!』



「…………じょ、冗談やめてよ…」



『……いい加減気付けよ…!!』







そして彼はそっと私を抱き寄せた。







『…俺じゃ、ダメか?』










あぁ、かっこいい…





なんでこんなにかっこいいの










私「ダメじゃない!!!!!!」












母『あんた、テレビと会話すんのやめなさいよ』











私、佐倉莉子(26)


ただいまドラマの世界に入り込んでおります。










私「良いじゃん別にー。自分をこの女の子に当てはめて見た方が楽しいもん!」



母『あんたももう26歳なんだから、そろそろ現実の世界に目を向けなさいよ…』



私「またそれー?そんなのいつか出来るから良いの!」



母『とか言って、どんどん周りが結婚して焦っても知らないからね』



私「だいじょーぶ!!」








はぁ、、、


最近何かと結婚だのなんだの言われるようになった。





たしかに周囲は結婚ラッシュで、子供も生まれたりしている。






対して私はというと、、





こうしてテレビ見てキャーキャー言う毎日。







私だって出来るなら現実世界で恋愛したい。


けど、もう何年も恋してないから、


どうやって恋をはじめるのかすら分からない。








あーあ、







私「この俳優みたいな人、どこかその辺にいないかなー!!」




母『まーた始まった、、』










ドラマみたいな恋がしたい。



マンガみたいな恋がしたい。



26歳にもなって何言ってんだって



思われるかもしれないけど、



何歳になっても、夢みるんだ。









いつか私にも、





きっと私にも、






王子様が現れるって。