ねぇ、教えてよ。





オレンジが濃紺に変わった頃、古い校舎に別れを告げて。



「先生さようなら」

「さようなら安座間さん」

「明日からどこで煙草吸うの?」

「さぁ…分かりませんね」



いつも通り敬語を使う先生に、背を向けた。


私達は、別々の道を歩いて帰る。



先生。

本当の自分でいられるあの場所は、もうなくなってしまうけれど。

またいつか、どこかで舞い上がる煙を見つけたら…

私はきっと、そこに足を運ぶでしょう。


先生。

貴方も私も、生きるのが下手くそです。

苦しくなります。

泣きたくもなります。


そんな時、煙の中に幻想を見る貴方を再び見つけることができたなら。

私はまた、貴方に答えを求めることでしょう。




ーーー…ねぇ、教えてよ。そう問いながら。