だって、意味わかんない。

「椿、社長?」

「ん?」

「もう、寝るんですか?」

「ああ。てか、眠い」

「あの、だって」

「なに?」

「キス、しました」

「ああ。したね」

「それなら、」

「でも、セックスするとは言ってないだろ?」

「へ?」

「そもそも、お前を抱くつもりはないから」

その言葉に、一気に身体が冷えていく。

「泊まるのは自由だけど、抱く抱かないは別の話。期待していたなら悪いけど、今日は大人しく寝てくれない?」

そう言った男の手が、私の頬を撫でた。

「なんで、ですか?」

「ん?」

「どうして、抱かないんですか?」

焦って口にした言葉に、男の瞳が一瞬冷めたように私を映した。だから、泣きたくなった。

「お前こそ、なんで俺に抱かれたいの?」

「それは」