「海に行くんだ」


友利に電話で話すと、友利は楽しそうな声を上げた。


「楽しんどいで!
せっかくだからうんと甘えておいで~」


「でも…水着が…」


秋菜は買った水着の事を友利に話した。

友利はさらに声のトーンを上げた。


「いいじゃん!
秋菜っていつも地味めなのばっかなんだから、たまには弾けていいと思うし」


「でも、ビキニだよ?」


「ビキニなんてあたしだって持ってるって!
普通だよ、みんな着てるって!」


「嘘?!友利も持ってるの?」


「持ってるよ。
去年あいつと海行った時にも着たしねー。」


「そうなの?」


「んじゃ、写メ送ろうか?」


「いいよ、そこまでは」


「あたしのビキニ、あいつが選んだんだけど、生地の割合少なくてさ。
エロい考えもろ分かりだっての。」


「でも着たんでしょ?」


「まぁねー。
夏だしいいかなーって思ったし、着たら喜んでくれんじゃん?
喜んでくれたらやっぱ嬉しいしさ」


友利の言葉に秋菜は納得していた。