「もっとゆっくりしていけばいいのに」
おばさんはそう言ってくれるけれど、
明日も朝がはやいからそろそろ帰ることにする。
「またおじさんがいるときにもきます」
「あ、」
靴を履こうとしたところで、
カバンにはいっているあるものを思いだして、
リビングにひきかえす。
そのままとなりの和室までいき、
通勤用のカバンから
白い紙でできた紙飛行機とりだす。
そして、そのまま仏壇のまえにそっとおく。
「愛生またくるよ」
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愛生へ。
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10年たったいまも、
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やっぱりキミが好きです。
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『キミを想う。』 END.