その糸を繋いでくれたのが…まさかの、百合と桂木だった。
俺は突然桂木に呼び出され、放送室へ。
桂木の言葉は、俺の神経を逆撫でし、頭に血をのぼらせた。
かと思ったら…“体育祭特別生放送”とかニヤニヤしながら言いやがる。
…は?意味がわからない。
「これ、笑の痛みな」
桂木はそう言って俺がやった以上に殴り返してきた。
……いってえ。
「この放送は頼んできたのは相田だから。笑のこと、もう泣かすんじゃねえぞ」
去っていった桂木。
ますます意味が分からなかった。
そのあと笑がやってきて……俺の勘違いが明らかになった。
自分の馬鹿さ加減に嫌気が差した。
笑のことを嫌いになる必要なんて、最初からどこにもなかったんだ。
…嫌いになんて、最初からなれるわけなかったんだ──。