シン、と空気が冷えたのが分かった。 葵が目を丸くして、俺を見つめる。 「……は?なに自惚れてんの…?」 葵が動揺を見せるのは、いつも俺のことばかりだった。 彼女ができたって報告したときとか、俺が葵に触れたときとか。 何より……。 「お前、俺に好きって言っただろ」 葵は、俺にその2文字を告げてくれたから。