「でも、和佳菜ちゃんらしいかもね」
「なぜ?」
「困っている人を見たら、なにも考えずに飛び込んでいっちゃうでしょ?思慮深いのに、そこんところいつも計画性ないよね」
考えて動いているし、計画性はわりとある方なのではないか。
首をひねっていると。
「無意識だね」
「え」
「さてと、ブラウスは洗剤につけておくから、そろそろ戻ろうか。楽しい宴が終わっちゃう。和佳菜ちゃん、まだ全然楽しんでないでしょ?」
昌さんペースで進んでしまっていた話を突然切り上げられ、少し不満が残る。
でも、そうか。あたしすぐにここに来てからなにも食べてもないし、飲んでもいないんだ。
「うん、戻る」
手を洗ってから、昌さんと一緒にリビングに入った。



