あたしの疑問はともかく、ここでのパーティーの話は広まっていなくても、ここの電気がついているときは誰だって警戒するんだ。


…野獣が動き出すかも、と。



その野獣が琢磨なんだけどね。


でも、ほら、動き出しそうにないでしょう?


だけど、獅獣の頃は酷かったみたいだから未だに語り継がれて、今や伝説状態。


本人は面倒だと、笑っていたけど。


昌さんが警戒したのは、あたしがみんなと関わっているのが周囲に知られ、あたしになんらかの仕打ちがくること。

ほら、よくあるでしょう?

いじめとか、いじめとかいじめとか。


そういうのから出来るだけ遠いところにいたいあたしの気持ちを昌さんはすごくよく理解してくれる。


本当にいつもあたしのこと考えてくれてて、頼もしい。

反対してくれてありがとう、昌さん。


それでも、そんな昌さんでも、琢磨を怒らせることは出来ない。


琢磨が怒ると本当に手がつけられないんだ。


あたしも一度見たことがあるから、よく知ってる。



だから、昌さんの選択は間違ってなかった。