☆*・○*♪*▽・※♡**…☆♪○*♪*▽※♡・☆※*…*
「着いたな」
「着いたね」
ヤクザやホスト、風俗嬢で溢れかえるこの街に。
可愛らしいログハウス風の家が、一軒明らかに浮いて見えた。
ここは商業目的の店ではない。
他人の前では店なんて言っているけれども、ただの住宅だ。
ここに住んでいる千歳(ちとせ)にいちゃんが、『俺らは有名人だから家が知られないように』と、考えてくれた名前。
それがDogs。
そんな名前がつけられて以降、Dogsと呼ぶようになった。
もう知ってる人多いと思うけど。
「何年振りだ?」
「3年かな」
「そんなに向こうにいたか」
「うん、中学生の頃は向こうで過ごしたから」
正確に言えば、みんなが中学生をやっている頃、か。
その時はすでに大学生だったから、大学でのお兄さんやお姉さんと遊んでいたっけ。
ああ、そこであの人とあったんだ。



