「おはよー」


「おはよー」



予鈴が鳴る5分前。


流梨花に急かされた遅刻魔のあたしは、珍しく登校時間に間に合った。



あ〜暑い!



階段一気に駆け上がらせるから、汗掻いちゃった。


「珍しいね。和佳菜がこの時間に来るなんて。いつも1時間目くらいに来るじゃん。早くても」


そう声をかけたのは、このクラスで流梨花の次に仲のいい、このみ。



身長が高いとよく言われるあたしと大して変わらない身長を持ち、このクラス1の美女と謳われているのが彼女だ。