「あの、1つ聞いていいですか」


きりだしにくそうに、綾が琢磨に尋ねた。

「和佳菜と、琢磨さんはどのような関係なんすか」


どのような。


どのような…って。


「ははっ!あっはっはっはっは!」


「ちょっと琢磨、笑いすぎ」

「仕方ねえだろ?関係だってさ!そんなんただの姪だっちゅうに」

「姪……?」

綾が不思議そうに首を傾げたので、琢磨の言葉に補足をする。

「琢磨はあたしのママの弟なの」

そうだそうだ、と楽しそうに笑う琢磨に、呆れてため息も出ない。

それ以上に説明する気がないの?

ああ、違うか。

相変わらず文章表現が乏しいだけか。

なんでこんなに伝えるの、下手なんだろう?

言葉足らずなんて、よく聞くけど、琢磨はまさにそれだよね。