「なら返事してよ!ほら、先行ってるよ。早くしないと遅れるからね」


「はーい」


忠告ありがとう、流梨花。


でも。

「このお空を元気にさせるのが先かなあ」



学校なんて遅れたっていいや。


行ってもちっとも楽しくないんだろうし。


「やったことばっかりしても楽しくないのよ」


流梨花は勉強に恋に忙しいみたいだし。

あーあ、楽しくない。


なんか楽しくならないかな?


もっと刺激的ななにかが欲しい。


あたしの今の関心事はお空がどうやったら元気になるかしかない。


何故って、それしか楽しくないんだもん。


仕方ないよね。


なんて言ってるうちに学校が見えてきた。

もう少しかあ。



あーあ、ママの命令じゃなかったら学校なんて行ってなかったのに。


普通の高校生活を楽しんでほしいなんていうママの願いもわからないでもないけど。


あたしはあそこでもそこそこ楽しい生活を送ってきたんだから。