蒼の花と荒れる野獣


「は……?」

「あの人が本当に演技しているように見える?あたしはまだ会って大した時間経ってないけれども、あの人の顔が演技してるようになんか見えないけど」

「……そんなの」

「自分のことも人のことも感情さえも、ろくに大事に出来ないあなたが、可哀想って言いたいの」

その瞬間、目の前に拳が振ってくる。

あたしは喧嘩が出来ない。


そんなに器用に生きていないの。


当たろうと身構えて。

ぎゅっと目を瞑ると、




「可哀想…だと?」




目の前で拳が止まっていた。