蒼の花と荒れる野獣



「っ……!お前、なんでここに来てるんだ!危ねえだろ!」

気がついた綾が発した第一声は、怒鳴り声だった。

思わず肩をすくめる。


「うるさいんだけど。ここらへんに店出してる知り合いがいて、そいつらに会いに来たの」


「にしてもなんでこんな時間に」


「想像つかないの?この時間にこの場所で開く店なんてわかりきってるものじゃない」


「未成年が入れる場所じゃねえだろ」


「あたし、実年齢より三才老けて見えるから平気」


「そういう問題じゃないだろ」


また、怒鳴ろうと綾が息を吸った時。




「うるせえ」






その一言が空気を震撼させた。


男のたったそれだけで、周りは静かになり、張り詰めた空気が肌に刺さる。