「…ちょっとまって。仁、貴方、あたしがマークのところに行ってから学校行ってないの?」
「ほぼ行ってねえなあ」
「何回行った?」
しばらく黙り込むも。
「しらね」
考える意味がないと思ったのか、どうでもいいのか、あたしから顔を背けた。
それに、あたしはどう反応したら良いのだろうか。
あたしのせいでごめんなさいっていう?
いや、学校に行く意思をあたしがいるか、いないかで決められても困る。
まず、そんなことを思っていないし。
じゃあ、怒ればいい?
行かなきゃダメじゃないって。
いや、親みたいな説教なんてしたくないし、第一あたしも行っていないのだから、人のことは言えない。
「何考えてんの」
色々なことを考えすぎたから。
だから、気がつかなった。
「…近い」
息がかかるほど、近くに仁がいたことを。



