ママは、和佳菜が落ち着くまでここで仕事をするからと、仕事の材料を日本に持ってきては、電話で打ち合わせをしながら進めてくれている。

「ごめんなさい、ママ」

ここはあたしの部屋だから、そう言ったってママには届いていないだろうけど。


それでもママに悪いと思わずにはいられなかった。

「…あたしはどうしたいのだろう」

今は平日、だけど学校にさえ行ってない。

捜索願を出した際にママが気遣って、休学の手続きを踏んでくれたらしい。

でもだからって、いつまでダラダラと休んでいられるとも思わなかった。

いつかは終わりがくる。

その終わりをあたしはギリギリまで引き伸ばしているだけ。

苦しい、と思った。

生きていたくないと思った。


…死ねば、楽になるかな?