「え?スミレやルーカス、ジャクソン…ああ、ジュリアやオリバーにも会いたいわ」

[昔の仲間に?]

「そうよ。それがいけないこと?」

[いや、それだけのために行くのか?]

「…どういうことかしら」

いやな予感がした。



「…君はまた僕の前から姿を消そうとしているよね」



ひんやりと背中に汗が伝った。

「なにを、言ってるの」

[君は大人しくなったフリをして隙をついて僕から逃げようとしているなんて、バレバレだよ]

「そんなことをするはずがないじゃ」

[するんだよ。君の原動力は、獅獣でしょ?]

…なんで、そこまで。

[だけどワカナ。君の努力は伝わっていないようだよ]

「なにを言っているの」

[君の努力にそぐわないことを彼らはしてるってこと]

「そんなの分からないじゃない」


[じゃあ、確かめよう]

「確かめる?」

[そうだよ。君が合ってるのか、僕が合ってるのか。見ればすぐにわかる]

「見るって」

一体どうやって。




[おいで、君に僕以外を見られなくさせてあげる]