嫌な汗が背筋に伝った。
だって知ってる人なんてほんの一握り。
出会ったばかりの彼が知るはずがない。
「なぜ、それを知っているの」
「俺らが君を調べたから」
「ねえ、ずっと気になっていたんだけど。俺らとは誰?綾だけじゃないってことなんでしょう?」
俺ら、すなわちそれは仲間がいることを表す。
ガリガリと頭をかいて笑った綾は。
「あー、バレたか。そうだ、明日その人たちに会わせる。校内案内が終わった後に」
「行かないわよ」
「って言うと思った。でも、和佳菜が気になっていた2つの問題が俺に着いてくれば、分かるけど?」
知りたいだろうしな?
そう、誘導されているような気がした。
それでも。
「行かないわ」
あたしの意思は固いよ。



